言葉にできない感情の伝え方 - パートナーと心をつなぐコミュニケーション術

言葉の向こう側にある、本当の感情

言葉は通じているのに、なぜか心が通じ合わない。

そんな経験、誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか。スライブトレーニング®では、言語を超えたコミュニケーションの本質に迫ります。

感情を言語化することの難しさ

人間の感情は、言語よりもずっと複雑で繊細です。

特に日本文化では、「察し」や「空気を読む」ことが重視され、直接的な感情表現が苦手な人が多いのが現状です。

特に、ディスカッション(建設的な話合い)、ディベート(スポーツのような討論)なんて、大の苦手です。

ですが、脳科学的に見ると、感情は主に辺縁系で生まれ、言語野とは異なる脳の領域で処理されます。つまり、本来は誰にとっても、感情を言葉にすることは、脳にとって高度な翻訳作業なのです。

だから慣れるまでは、トレーニングが必要です。

感情を伝えるための3つのアプローチ

① 非言語コミュニケーションの活用

- 表情

- ボディランゲージ

- トーンや声の調子

② 「感情の地図」を描く技術

感情を具体的に分解し、可視化する方法:

- 感情の強度

- 感情の源泉

- 感情が生まれた背景

③ アクティブリスニング

- 相手の感情に寄り添う

- 判断せず、理解しようとする姿勢

- 相手の言葉を繰り返し、共感を示す

具体的な伝え方のテクニック

感情カード法

感情を言葉にするのが苦手な人のために、スライブトレーニング®で開発したコミュニケーション支援ツール。

感情を以下のように分類:

- 喜び系

- 悲しみ系

- 怒り系

- 不安系

- 恐れ系

各カテゴリーで、細かいニュアンスの感情を選択できます。

実践例

『今、私は〇〇な感情です。それは△△という理由からです。』

脳科学から見る感情伝達のメカニズム

私たちの感情は、言葉では完全に表現しきれない複雑な要素を持っています。エーリッヒ・フロムが「愛する技術(The Art of Loving)」で示したように、愛は単なる感情ではなく、学び、練習すべき深い技術なのです。

まず私たちは、愛について哲学し、愛の技術と理論を学ぶ必要があります。

そして、愛する練習を繰り返すこと。

そのプロセス自体が、人間関係における成長の重要な道筋なのです。

そして、ミラーニューロンという脳科学の発見は、この感情伝達の神秘を解き明かす鍵となりました。この特殊なニューロンの働きにより、人間は無意識のうちに相手の感情を「感染」させます。つまり、genuine(本物)な感情表現は、言葉以上に相手に伝わるのです。

感情を理解し、伝えるスキルを磨くには、まず自分の内なる感情に気づくことが重要です。以下のワークシートは、自分の感情を深く掘り下げ、理解するためのツールです。

実践のためのワークシート

1. 今、あなたが感じている感情は?

2. その感情の強度は?

3. なぜその感情が生まれたのか?

4. パートナーにどう伝えたいか?

このワークシートを通じて、自分の感情の奥深さと複雑さに気づくことができるでしょう。感情を言語化することは、脳にとって高度な作業。でも、練習を重ねることで、徐々に上達していきます。

Dr.EKO博士からのメッセージ

感情は言葉よりも深い。

人は完璧な言葉を必要としているのではなく、心から聞いてもらいたいと願っています。スタンフォード大学での研究を通じて学んだこと。

それは、

人間関係の本質は「完璧な伝達」ではなく、

「互いを理解しようとする誠実な努力」にあるということ。

あなたの感情は尊重されるべき大切な宝物です。

それを恐れずに、小さな勇気を持って表現してください。真の対話は、完璧さではなく、心からの誠実さから生まれるのです。

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Dr.EKO博士@やえこふクリニック

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